2025年03月26日
売主が住み替え、買主が住宅ローン利用の場合
売買事例No.4
天草市本渡町広瀬
引渡し特約
今回の事例なのですが、実はすでに売買が決まっている案件でした。
売主が知人で、ご自宅を売却したい。買主が見つかったから売買仲介をしてほしいとのご相談でした。時々、このような持込案件をいただくことがございます。個人間売買だと、将来的なトラブルになる場合があります。トラブルを避けるためにも、宅建業者が作成した契約書で売買契約を締結しておきたいのです。また、買主側が住宅ローンを申請している場合は、申請書類として、土地売買契約書を求められます。今回も住宅ローン申請もあったため、ご依頼いただきました。
それほど問題なく契約書を作れるだろう…
そんな甘い考えでいたのですが、取り掛かってみると気を遣うポイントが出てきました。
住宅ローンの審査承認後、すぐに決済する流れだったのですが、そうなった時に売主の住まいはどうなるのだろうと疑問が沸いてきました。事前に住み替えの資金の一部に充てることをお聞きしていました。基本的に引き渡しと売買代金支払いは同時です。実務的には、売買代金の支払いを確認後、すぐに所有権移転登記を同日に申請します。その後、物件自体を明け渡します。そうなると、売主の住まいは無くなってしまいます。さて、どうしたものでしょう…?
こういう場合に備えて「引渡し特約」があります。
引渡し特約とは、不動産売買契約において、物件の引渡しに関する特別な条件を定める特約です。例えば、売主が引越し先の準備が整うまで引渡しを延期する特約や、買主のリフォームのために引渡しを早める特約などがあります。特約を設定することで、売主・買主双方の事情に応じた柔軟な引渡しが可能になります。ただし、具体的な条件や期限を明確にし、違約時の対応も定めておくことがトラブル防止のために重要です。
今回の場合、売主が引っ越し準備が整っておらず、物件の引き渡しを延期するケースでした。
物件を明け渡すまでに1ヶ月程度必要と売主から提示があり、買主も引っ越しを1~2か月先に行うつもりであることが確認でき、双方の承諾をスムーズに取ることができました。念のために延期した期間内だけ借家人賠償保険を契約し、不測の事態に備えていただきました。このような対応は、保険代理店との連携の中で生まれてきたものです。いろんな方に支えられて事業を行っていると、改めて感謝した次第です。
今後も重要事項説明書や売買契約書を作成する中で、疑問を持ち、その問題解消を行っていくことを怠らないようにいたしますね。